
五代武田長兵衞氏(武田和敬翁)は、1923年9月、関東大震災により東京で貴重な典籍が灰燼に帰したことを大いに痛嘆し、日本・中国の本草医書の散逸を防ぐことが、将来、社会・学界のために極めて有意義であると考え、早川佐七氏蔵書、藤浪剛一氏蔵書などを、機会に応じ私財をもって購入し、後に「杏雨書屋」と呼ばれる文庫を形成しました。ちなみに杏雨とは杏林(医学)を潤す雨の意です。
この杏雨書屋は六代武田長兵衞氏に引き継がれ、歳月とともにその内容も増大しましたが、1977年当財団へ寄付を受けたので、1978年4月28日「杏雨書屋」の名称を継承し、本草医書を中心とする図書資料館として開館するに至りました。
本館では資料の永久保存を図るとともに、研究者の利用に供し、春秋
年2回の特別展示会の開催、研究講演会の開催、所蔵図書関係の出版等の事業活動を行っています。

国宝 説文解字木部残巻
唐代 元和15年、820年ごろ書写 原本は後漢の許慎の著した部類分けの中国最初の字書、木偏の文字を解説した部分
重要文化財 薬種抄
保元元年、1156年書写 僧兼意による稿本、密教の修儀に必要な薬に関する知識を集成

閲覧時間
午前9時から午後4時まで
休館日
土曜日・日曜日・祝祭日・年末年始
当館の行事に伴う臨時休館日

国宝
説文解字木部残巻(1巻)
毛詩正義(17冊)
史記集解(11冊)
重要文化財
薬種抄(2巻)
香要抄(2巻)
穀類抄(1巻)
香字抄(1巻)
古文孝経(1巻)
春秋経伝集解(4巻)
遍照発揮性霊集(7巻)
聖徳太子伝暦(4冊)
春 記(3巻)
実躬卿記(51巻)
黄帝内経太素(2巻)
新修本草(1巻)
宝要抄(1巻)
その他
宋版 外台秘要方残巻
宋版 本草衍義
宋版 備全総効方
金版 證類大観本草
元版 聖済総録残巻
金陵本 本草綱目残巻
古写本 香薬抄
古写本 異本病草紙
自筆稿本 啓迪集
自筆稿本 全九集