研究助成
2022年度 武田報彰医学研究助成
体細胞モザイク地図による老化と癌化の基盤解明
研究題目 | 体細胞モザイク地図による老化と癌化の基盤解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 武田報彰医学研究助成 |
所属 | 理化学研究所 生命医科学研究センターゲノム解析応用研究チーム |
氏名 | 寺尾 知可史 |
キーワード | 体細胞モザイク / 老化 / がん / 予後予測 |
研究結果概要 | 血中体細胞モザイクの解析進め、X染色体喪失の生物学的基礎を遺伝学的に解明した。また、東アジア人コンソーシアムを構築、国内では東北メガバンクの大規模血清からバイオマーカーを測定して大規模な解析を行う基盤を整えた。各疾患との関連を詳細に解析し、自殺者や自殺企図者において体細胞モザイクが上昇していることを報告し、統合失調症、躁うつ病でも体細胞モザイクが上昇しており、特に若年者で上昇していることを見出した。関節リウマチにおいては、高齢発症の関節リウマチはY染色体喪失の体細胞モザイクが増加しており、これは若年発症の関節リウマチと反対であることを報告した。さらに、先天的な関節リウマチ疾患感受性スコアが高いと、Y染色体喪失と相互作用を示し、より高齢発症の関節リウマチとの強い関連を示すことを見出した。がんにおいて体細胞モザイクを詳細に解析し、がん種と詳細なタイプの体細胞モザイクとの関連を明らかにし、再現性を確認した。また、追跡調査にて将来の非血液がん発生に関わる可能性のある体細胞モザイク候補を同定した。これらは、健康状態と将来の疾病・予後予測に体細胞モザイク同定を組み込む基盤となる結果である。 |
公表論文 |
A genome-wide association study identifies a locus associated with knee extension strength in older Japanese individuals. Commun Biol. 2024 May 20;7(1):513. Increased somatic mosaicism in autosomal and X chromosomes for suicide death. Mol Psychiatry. 2025 Mar;30(3):881-888. Mosaic loss of chromosome Y characterises late-onset rheumatoid arthritis and contrasting associations of polygenic risk score based on age at onset. Ann Rheum Dis. 2025 Feb 19:S0003-4967(25)00184-0. Constrained Open Chromatin Regions Reveal Functional Elements Shaping Human Traits. bioRxiv. 2024. |
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