武田科学振興財団について

理事長挨拶

武田科学振興財団は、「科学技術の研究を助成振興し、科学技術思想の普及を図り、もって我が国の科学技術および文化の向上発展に寄与する」ことを目的とし、武田薬品工業株式会社からの寄付を基金として昭和38年(1963年)に財団法人として設立されました。

武田薬品工業株式会社の社主、五代武田長兵衞氏(後の和敬翁 1870-1959)、六代武田長兵衞氏(1905-1980)の、育英、学術振興、文化の向上を目指した事業と社会奉仕の精神を受け継いでいます。また、1980年に武田彰郎氏(当時武田薬品工業株式会社副社長)の遺志により同社株式の寄贈を受け、財政基盤が強化されました。2010年に公益財団法人に移行認定され、今日に至っています。

財団の事業は、研究成果への褒賞(武田医学賞)、研究助成(生命科学研究助成、ビジョナリーリサーチ助成等)、奨学助成(外国人留学助成、医学部博士課程奨学助成、海外研究留学助成)、研究の活性化(国際シンポジウム開催)、医学・薬学の啓蒙(杏雨書屋)、と多岐に渡っています。様々な局面で、様々な角度から研究者の力になりたい、との願いを込めています。それが、引いては当財団の目的である人類の健康維持・増進に繋がる科学技術の向上・発展に寄与することになると考えています。

公益財団法人として、公益性を念頭に、機会均等を達成するべく、少しでも多くの研究者に当財団の活動を知っていただき、活用していただけるよう努めます。また、夢のある研究、腰を据えた、地道な研究を継続的に応援していきたいと思っています。さらに、研究者が必要とするサポート、或いは、社会が必要とする研究は時と共に変化します。現状に満足することなく、改めるべきこと、さらに為すべきこと、注力すべきことを日々考え、財団活動の維持、改善に努めます。

財団設立の目的をしっかりと心し、役職員一同、業務に邁進致します。皆様方のさらなるご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

公益財団法人武田科学振興財団
理事長 飯澤 祐史