研究助成
2022年度 医学系研究助成(がん領域(臨床))
肝胆道系腫瘍における免疫抑制機構に関する詳細検討
研究題目 | 肝胆道系腫瘍における免疫抑制機構に関する詳細検討 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(がん領域(臨床)) |
所属 | 国立がん研究センター 先端医療開発センター 免疫TR分野 |
氏名 | 熊谷 尚悟 |
キーワード | 胆道がん / がん免疫 / 制御性T細胞 / 胆汁酸 / がん免疫治療 |
研究結果概要 | 本研究では,胆道がんにおける抗腫瘍免疫応答の機序を解明し,新規がん免疫治療標的を同定するために,腸内細菌叢から腫瘍局所までを一つのネットワークとして捉え,胆道がん手術検体を用いたシングルセルRNA解析(scRNAseq)・腫瘍遺伝子異常・胆汁のメタボローム解析・腸内細菌叢解析など多角的な解析を行ってきた。はじめに,胆道がん手術で得られた53例の検体から腫瘍浸潤リンパ球を抽出してscRNAseqを実施し,エフェクターT細胞や抗腫瘍免疫応答を抑制する制御性T細胞(Treg)のクラスターについて解析を行った。胆汁酸が抗腫瘍免疫応答に与える影響を検討するため,胆汁酸関連遺伝子に着目して解析したところ,Tregの活性化に関わり,かつ胆汁酸受容体をコードする遺伝子Xを同定した。続いて,手術時に得られた胆汁のメタボローム解析を行い, 59種類の胆汁酸を同定した。対象症例の便検体を用いて腸内細菌叢の16SrRNA 遺伝子解析を施行し,胆汁酸を修飾する腸内細菌叢の解析を現在行っている。上記の結果から,今後,腸内細菌叢,胆汁酸,Tregの関わりを検討し,胆道がんの抗腫瘍免疫応答の機序を詳細に解明する。 |
公表論文 | Definitive chemoradiotherapy induces T-cell-inflamed tumor microenvironment in unresectable locally advanced esophageal squamous cell carcinoma. J Gastroenterol. 2024 Sep;59(9):798-811. doi: 10.1007/s00535-024-02120-z |
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