研究助成
2022年度 医学系研究助成(基礎)
胚着床オルガノイドモデルを用いたヒト胎盤発生シグナル伝達経路の解明
研究題目 | 胚着床オルガノイドモデルを用いたヒト胎盤発生シグナル伝達経路の解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 東北大学 大学院医学系研究科 情報遺伝子分野 有馬隆博研究室 |
氏名 | 柴田 峻 |
キーワード | 子宮内膜 / オルガノイド / ヒト多能性幹細胞 / 胚盤胞様構造物(ブラストイド) / 着床不全 |
研究結果概要 | 体外受精や顕微授精などの生殖補助医療(ART)は、少子化対策の重要な手段となっている。しかし、ARTの移植胚の着床率は依然として低く、なかでも着床不全の症例が圧倒的に多い。着床不全の改善のためには、「胚着床における初期胚-母体間相互作用の理解」が不可欠であるが、倫理的な制約も存在する。従って、ヒト細胞で再構築した新たな胚着床のモデル系が不可欠である。本研究では、ヒト宮内膜上皮オルガノイドを樹立し、間質細胞および血管内皮細胞と混合することで、子宮内膜モデルの作製に成功した。また、ナイーブ型ES細胞由来胚盤胞様構造物(ブラストイド)と共培養し、胚着床を再現するin vitroモデル(初期胚-母体アセンブロイド)の作製にも成功した。さらに、この初期胚-母体アセンブロイドが着床の各段階を再現することを世界で初めて明らかにした(Shibata et al. Science Advances.2024)。本研究の成果は、着床不全の治療や生殖医療の進歩に貴重な知見を提供し、さらに、子宮内膜症や子宮体癌の病態解明や治療法、予防法の開発への応用も期待できる。 |
公表論文 | Shibata S, Endo S, Nagai LAE, Oike A, Kobayashi EH, Kobayashi N, Kitamura A, Hori T, Nashimoto Y, Nakato R, Hamada H, Kaji H, Kikutake C, Suyama M, Saito M, Yaegashi N, Okae H, Arima T. Modeling embryo–endometrial interface recapitulating human embryo implantation. Science Advances. 2024, 10(8), eadi4819, doi:https://doi.org/10.1126/sciadv.adi4819. |
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