研究助成

2022年度 医学系研究助成(基礎)

胆管排泄能を有する肝細胞シート移植による肝/胆機能再生

研究題目 胆管排泄能を有する肝細胞シート移植による肝/胆機能再生
年度/助成プログラム 2022年度 医学系研究助成(基礎)
所属 長崎大学 大学院 医歯薬学総合研究科 移植・消化器外科
氏名 宮本 大輔
キーワード 肝細胞シート / 胆管様ネットワーク
研究結果概要 低分子化合物刺激にて幼若化させたラット肝前駆細胞より作製した胆管様ネットワーク構造を足場とする肝/胆管複合化シートを作製し、胆汁排泄能を保持するとともに肝特異的機能発現を向上させることを明らかにした。そこで肝/胆管複合化シートを肝不全マウス肝表面へ移植させた結果、胆管構造を保持し従来法に比べ高い肝機能改善を示した。これらの結果より、肝臓様構造を有する肝/胆管複合化シートは生体内外にて構造を保持し高い肝機能発現を有することが明らかとなり、肝再生医療における有益な知見を示した。現在は、iPS細胞由来細胞ならびに臨床検体より分離した肝臓様細胞(類洞内皮細胞などの肝非実質細胞群)を利用して肝/胆管複合化シートを形成した結果、同様の構造を形成するとともに非実質細胞特有の機能発現を示しており自己免疫性疾患における有効な移植組織であることが想定される。
公表論文