研究助成
2022年度 医学系研究助成(基礎)
核内受容体NR4Aの低分子アゴニストによる自己免疫疾患の治療効果についての研究
研究題目 | 核内受容体NR4Aの低分子アゴニストによる自己免疫疾患の治療効果についての研究 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 京都大学医学部附属病院 免疫・膠原病内科 |
氏名 | 日和 良介 |
キーワード | 核内受容体NR4A / T細胞 / B細胞 / 関節炎 / 全身性エリテマトーデス |
研究結果概要 | 本研究は,NR4Aファミリーの低分子アゴニストの免疫応答への作用を解明するとともに,自己免疫疾患への治療効果を検証することを目的とした. NR4Aは, 種々の免疫細胞で発現している核内受容体である. B細胞とT細胞では免疫寛容に重要な役割を持つ転写因子として機能する.本研究では,関節炎モデルマウスに対してNR4Aの作用を増強する低分子アゴニストを投与することで,発症に関与するT細胞が減少し,関節炎が抑制されることを示した. さらに,全身性エリテマトーデスのモデルマウスでNR4Aを欠損させると,自己免疫現象が増悪したことから,NR4Aが全身性エリテマトーデスの病態を制御していることがわかった.全身性エリテマトーデスのモデルマウスにNR4Aのアゴニストを投与したところ,リンパ球の活性化が抑制され,自己免疫病態が抑制されることを示した. 以上により,NR4Aが関節炎や全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患の治療標的となりうることを示した.NR4Aは自己免疫疾患の本質である免疫寛容に関与する分子であり,これを標的とする治療は,自己免疫疾患の新たな治療法となることが期待される. |
公表論文 |
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