研究助成

2022年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))

膵臓がん進展過程における高等霊長類特異的遺伝子の機能解明

研究題目 膵臓がん進展過程における高等霊長類特異的遺伝子の機能解明
年度/助成プログラム 2022年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
所属 札幌医科大学 医学部附属フロンティア医学研究所ゲノム医科学部門
氏名 丹下 正一朗
キーワード すい臓がん / 霊長類特異的遺伝子
研究結果概要  申請者らはこれまでに、膵臓がんの中でもとりわけ疾患特異的生存期間の短い患者群において発現が上昇している霊長類特異的遺伝子(Primate-specific genes、以下PSG)としてMYEOVを見出し報告している[Tange et al., BMC Cancer, 2023]。
 申請者はこの遺伝子に限らず、動物モデルを用いた研究例の少ないPSGに腫瘍の悪性化と相関する機能を持つものあると考え、本研究課題を推進している。これまでに、米国のがん情報データベースTCGAの情報を用いたマルチオミクス解析と、申請者の保有する化学療法抵抗性膵臓がん細胞株のトランスクリプトームデータ等を併用した解析により、悪性化と発現量の変化が相関、または逆相関を示す標的PSG候補のスクリーニングを進めており、逐次細胞ベースの増殖能、浸潤能の評価を行っている。また、これら標的PSG候補がコーディング遺伝子か非コーディング遺伝子であるかという検証も進めるべくリボソームプロファイリング法を併用した解析を行う予定である。
公表論文