研究助成
2022年度 医学系研究助成(感染領域)
ウイルス感染気道組織由来の細胞外小胞を介した上気道細菌のニッチ拡大機構の解明
研究題目 | ウイルス感染気道組織由来の細胞外小胞を介した上気道細菌のニッチ拡大機構の解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(感染領域) |
所属 | 大阪大学 大学院歯学研究科 口腔細菌学教室 |
氏名 | 住友 倫子 |
キーワード | インフルエンザウイルス / 肺炎球菌 / 肺炎 |
研究結果概要 | 高齢者はインフルエンザウイルス感染後、口腔・鼻咽腔常在菌による二次性細菌性肺炎を併発しやすく、重症化の一因となる。申請者はこれまでに、ウイルス感染により気道上皮に小胞体シャペロンGP96が異所性に発現し、細菌の下気道定着が促進されることを報告した。本研究では、ウイルス感染による宿主ストレス応答に着目し、細菌の伝播と肺炎病態形成の分子機構を解明することを目的とした。マウス重複感染モデルにおいて、気道局所におけるGP96および炎症性サイトカインの過剰な分泌、ならびに肺組織障害は、GP96阻害剤の投与により有意に抑制された。また、上気道に定着した肺炎球菌は、上気道と下気道における酸素濃度の変化を感知することで病原因子の発現を調節し、下気道への伝播を果たすことが明らかとなった。さらに、感染初期に唾液や気道粘液中へ遊離されるGP96が、過剰な炎症応答のメディエーターとして機能することも示された。以上の結果より、GP96は細菌定着と炎症促進の両面で重症化に寄与する可能性が示唆された。 |
公表論文 |
1. Pneumolysin contributes to dysfunction of nasal epithelial barrier for promotion of pneumococcal dissemination into brain tissue, mSphere, 9: e0065524, 2024. 2. Two-component regulatory system TCS08 of a serotype 4 strain in pneumococcal pneumonia pathogenesis. J Oral Biosci, 66: 567-574, 2024. |
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