研究助成
2022年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
Interluekin-11産生大腸線維芽細胞を介した大腸がん形成機構の解明
研究題目 | Interluekin-11産生大腸線維芽細胞を介した大腸がん形成機構の解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 東邦大学 医学部医学科生化学講座病態生化学分野 |
氏名 | 仁科 隆史 |
キーワード | サイトカイン / 線維芽細胞 / 大腸がん / 腫瘍微小環境 / 間質 |
研究結果概要 | 大腸がんの形成には、がん細胞周囲の間質細胞が重要な役割を果たしている。研究代表者は、がん周囲の線維芽細胞がIL-11を産生し、腫瘍形成を促進することを発見した(Nat. Commun., 2021)。 IL-11産生間質線維芽細胞の役割を明らかにするために助成採択後、がん関連間質線維芽細胞で特異的に遺伝子発現を制御できるマウスを新規樹立し、時期・細胞特異的な解析を可能にした。シングルセルマルチオミックス解析により、IL-11産生がん関連間質線維芽細胞のサブポピュレーションを発見し、時空間的特性の包括的解析基盤を構築した。また、大腸炎モデルにおいて、IL-11が上皮保護を介した炎症軽減に働くことを明らかにした(iScience, 2023)。さらに、IL-11産生細胞が低酸素環境で腫瘍微小環境制御に関与することを示した(Nat. Commun., 2025)。脂肪性肝炎モデルでは、IL-11の線維化促進機能が臓器や疾患により異なる可能性を見出した(BBRC, 2024)。これらの成果は、間質細胞を標的とした新たな治療戦略の開発に重要な知見を提供する。 |
公表論文 |
1. Interleukin 11 confers resistance to dextran sulfate sodium-induced colitis in mice. iScience. 2023;26(2):105934. DOI: 10.1016/j.isci.2023.105934 2. Interleukin-11 signaling plays limited roles for liver fibrosis in a mouse model of metabolic dysfunction-associated steatohepatitis. Biochemical and Biophysical Research Communications. 20;739:150938, 2024. doi: 10.1016/j.bbrc.2024.150938 3. Hypoxia-induced Wnt5a-secreting fibroblasts promote colon cancer progression. Nature Communications. 16(1):3653.2025. doi: 10.1038/s41467-025-58748-9. |
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