研究助成
2022年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
脳内炎症制御による傷害/虚血誘導性神経幹細胞を起点とした神経再生機構の解明
研究題目 | 脳内炎症制御による傷害/虚血誘導性神経幹細胞を起点とした神経再生機構の解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域) |
所属 | 兵庫医科大学 先端医学研究所 神経再生研究部門 |
氏名 | 土居 亜紀子 |
キーワード | 脳梗塞 / ミクログリア / 神経再生 / 神経幹/前駆細胞 |
研究結果概要 | 当部門では脳傷害病態下に特異的に誘導される新規幹細胞〔傷害/虚血誘発性神経幹細胞 (iNSPC)〕が機能的な神経細胞に分化可能であることを報告してきた。しかし、脳梗塞領域はミクログリア(MG)などの炎症細胞に占有され、内在性iNSPCによる神経再生は実現しない。本研究では、マウス脳梗塞モデルを用い脳梗塞巣内に誘導されたミクログリア除去による脳内炎症制御がiNSPCを起点とした神経再生機構及び神経機能回復を促進するかどうかを検討した。その結果、iNSPCの増殖はMGの存在下で容量依存的に抑制された。その影響はクロドロン酸によるMGを枯渇させることによって軽減した。さらにGene Ontology解析により、iNSPCの増殖や神経分化が負に制御されていることも明らかになった。以上の結果より、MGの存在はiNSPCの細胞増殖及び神経分化に対して負の制御を行うことによって、神経再生を妨げていることが示唆された。 従って、MGの制御は、脳梗塞病態下におけるiNSPCを介した神経再生を達成するうえで重要な治療戦略になり得ることが示唆された。 |
公表論文 |
Microglia Negatively Regulate the Proliferation and Neuronal Differentiation of Neural Stem/Progenitor Cells Isolated from Poststroke Mouse Brains. Cells 2023, 12, 2040. https://doi.org/10.3390/cells12162040 |
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