研究助成

2022年度 医学系研究助成(基礎)

星細胞のATP分泌をターゲットとした新しい肝線維化抑制薬の開発

研究題目 星細胞のATP分泌をターゲットとした新しい肝線維化抑制薬の開発
年度/助成プログラム 2022年度 医学系研究助成(基礎)
所属 久留米大学医学部 内科学講座内分泌代謝内科部門
氏名 蓮澤 奈央
キーワード 肝臓 / 線維化 / MASLD / 細胞外ATP / VNUT
研究結果概要 Vesicular nucleotide transporter (VNUT)はATP小胞分泌を担うトランスポーターです。申請者は、VNUTが肝臓の炎症と代謝制御に関わり、VNUT阻害薬がVLDL分泌を抑制し、脂肪肝炎を改善することを明らかにしてきました。本研究では、星細胞のVNUT依存性ATP分泌をターゲットとした肝線維化抑制薬の開発を目指しました。具体的には(1) 星細胞VNUTの局在の同定、(2)星細胞のVNUT依存性ATP分泌のメカニズムと機能の解明、(3)薬剤誘発性肝線維化モデルを用いたVNUT阻害薬による肝線維化抑制メカニズムの解明、(4) クロドロン酸をリード化合物とした改変体による最適化という計画を立て、研究を行ないました。研究は当初の計画を概ね完遂し、特に(4)については、新しい阻害薬を同定し特許出願を行いました。研究成果は論文として英文誌に投稿し、現在査読中となっています。本研究に助成を頂いたことに改めて感謝いたしますとともに、今後も研究に邁進していく所存です。
公表論文