研究助成

2022年度 医学系研究助成(がん領域(臨床))

極細径光ファイバースコープを用いた気管支鏡下生検システムの開発

研究題目 極細径光ファイバースコープを用いた気管支鏡下生検システムの開発
年度/助成プログラム 2022年度 医学系研究助成(がん領域(臨床))
所属 国家公務員共済組合連合会 立川病院 呼吸器外科
氏名 木下 智成
キーワード 末梢気道 / 極細径ファイバースコープ / 2孔式ガイドシース / 腫瘍蛍光プローブ
研究結果概要 我々は2019年に末梢肺野アクセス用の直径 0.97mm の極細径光ファイバースコープXを開発し、2022年からの3年間で外径を0.72mmまで細くし、さらにXと生検鉗子などが同時に挿入可能な2孔式ガイドシースZを開発した。また腫瘍細胞の細胞膜表面に多く発現しているプロテアーゼを検出する蛍光プローブYも開発した。
これら開発産物を用いて呼吸器外科で手術、摘出された切除肺を用いて極細径光ファイバースコープXと2孔式ガイドシースZによるヒト肺の病変部と非病変部の観察、生検を行った。観察に関しては、健常肺、COPD肺、間質性肺炎肺を観察し、それぞれの肺胞構造の差異を確認、また末梢気道に発生した肺腺癌と肺扁平上皮癌も観察し、それぞれの特徴を確認した。生検は問題なく行えた。
また手術、摘出された切除肺の検体(腫瘍部、非腫瘍部)を用いて極細径光ファイバースコープXと腫瘍蛍光プローブYによる腫瘍部と非腫瘍部の観察を行い、腫瘍が周囲の正常肺と比し蛍光に染色されることが確認された。
なお上記は研究代表者は東京慈恵会医科大学に異動したため、同学での研究内容となる。
公表論文