研究助成
2022年度 医学系研究助成(感染領域)
リン脂質代謝を介したマラリア原虫の寄生戦略の解明
研究題目 | リン脂質代謝を介したマラリア原虫の寄生戦略の解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(感染領域) |
所属 | 長崎大学 熱帯医学研究所 細胞環境構築学分野 |
氏名 | 宮崎 真也 |
キーワード | マラリア / 熱帯熱マラリア原虫 / リン脂質 / 赤内期 / ガメトサイト |
研究結果概要 | マラリアは熱帯地域で蚊により媒介される原虫感染症である。マラリアを引き起こす原虫種の中でも、ヒトに最も重篤な症状をもたらす熱帯熱マラリア原虫への対策が重要な課題である。熱帯熱マラリア原虫はヒトの赤血球へと寄生し、ヒトに病害をもたらすとともに、ガメトサイトへと分化し再び蚊へと感染する。この赤血球への寄生過程では、原虫細胞内における脂質代謝が重要な役割を果たすが、その分子機構には不明な点が多く残されている。本研究では、熱帯熱マラリア原虫の脂質代謝酵素のうちリン脂質代謝に関与する酵素に着目して、その性状解析を行った。これまでに、リン脂質代謝に関わる複数の酵素のノックダウン・ノックアウト原虫を用いた解析から、赤血球内での増殖(赤内期)やガメトサイト期における増殖に関わる分子を見出すことができた。さらに、リン脂質の脂肪酸鎖のリモデリングに関わるアシルCoA合成酵素に関してもノックダウン原虫の作出を進めている。これらの研究結果は、熱帯熱マラリア原虫の非常にユニークな脂質代謝機構に関する理解を深め、将来的には赤内期・ガメトサイト期を標的とした新たな抗マラリア薬の開発研究へと展開できる。 |
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