研究助成
2022年度 医学系研究助成(基礎)
ビタミンCがDNA脱メチル化を介してメモリーCD8 T細胞分化を促進する機構の解明とワクチン療法への応用
| 研究題目 | ビタミンCがDNA脱メチル化を介してメモリーCD8 T細胞分化を促進する機構の解明とワクチン療法への応用 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(基礎) |
| 所属 | 滋賀医科大学 生化学・分子生物学講座 分子生理化学 |
| 氏名 | 近藤 健太 |
| キーワード | CD8+ T細胞 / ビタミンC / DNA脱メチル化 |
| 研究結果概要 | ビタミンCは、還元作用をもつ生体に必須の栄養素である。近年、ビタミンCは、DNA脱メチル化酵素 (TET)を活性化させることで、DNA脱メチル化を促進することが発見されたが、生理学意義は不明な点が多い。そこで本研究では、ビタミンCのDNA脱メチル化促進作用により発現変動する遺伝子の探索とビタミンC処理CD8+ T細胞の免疫応答を評価した。その結果、ビタミンCは、Batf3遺伝子座のDNA脱メチル化を誘導し、Batf3の発現量を増加させることを見出した。さらに、ビタミンC処理CD8+ T細胞は、Batf3依存的にリステリア菌や腫瘍に対する免疫応答が亢進していた。以上の結果から、ビタミンCは、DNA脱メチル化促進作用によりBatf3の発現量を増加させることで、CD8+ T細胞の免疫応答を亢進させている可能性が示唆された。 |
| 公表論文 |
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