研究助成
2022年度 医学系研究助成(感染領域)
宿主ストレス制御に着目したマラリア重症化機序の解明と新しい治療法の開発
研究題目 | 宿主ストレス制御に着目したマラリア重症化機序の解明と新しい治療法の開発 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(感染領域) |
所属 | 埼玉医科大学 医学部微生物学 |
氏名 | 今井 孝 |
キーワード | マラリア / ワクチン / 酸化ストレス |
研究結果概要 | マラリアは依然として世界中で年間数十万人の死者を出す深刻な感染症である。マラリアの重症化には、病原体そのものの増殖に加え、宿主免疫応答によって引き起こされる強い炎症およびストレス反応が関与することが知られている。とくに中枢神経系への障害や、肺の急性呼吸窮迫症候群(は致死的な経過をとることが多く、これらを予防・制御することは治療法開発における重要なターゲットである。本研究は、マラリア感染に伴うストレスと炎症の制御によって重症化を防ぐ新規戦略を提示するものである。マウスに致死性株であるPbAを感染させると、多臓器において酸化ストレスが誘導されることがトランスクリプトーム解析より示された。マウスに非致死性マラリア株(PyNL)を接種することで、株間および種間での交差防御効果を示す生ワクチン効果が確認された。PyNLワクチンは、致死性株(PyLやPbA)による感染後も中枢神経症状(ECM)や肺病変の発症を抑え、脳・肺関門の破綻を防いだ。さらに、IFNγの抑制とIL-10の増加という免疫制御により抗炎症状態が誘導され、ワクチンによるストレス緩和がマラリア重症化阻止に貢献することが示唆された。 |
公表論文 |
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