研究助成

2022年度 特定研究助成

クローディンを軸とした体系的上皮バリア研究の創薬シーズへの展開

研究題目 クローディンを軸とした体系的上皮バリア研究の創薬シーズへの展開
年度/助成プログラム 2022年度 特定研究助成
機関名 帝京大学 先端総合研究機構
代表者名 月田 早智子
キーワード 上皮バリア / タイトジャンクション / クローディン / 上皮細胞 / 細胞骨格
研究結果概要 TJ の細胞間接着分子であるクローディン(Cldn)は、上皮っ細胞間バリアを構築する唯一の分子群であり、これまでに27 種類のファミリーメンバーが同定されている。本研究では、各臓器におけるCldnの発現特性について、mRNA解析、RNAseq、抗体染色などを用いて、解析を行った。その結果、臓器ごと、さらには臓器内の部位ごとに、上皮細胞で発現するCldnの組み合わせが多様であることが明らかとなった。このCldnの組み合わせの生理的な意味を解明するために、各Cldnを単独あるいは複数で発現させた培養上皮細胞系を確立し、細胞間バリアの特性や細胞の全体特性について、詳細に検討した。さらに、複数のCldnノックアウト(KO)マウスを用いた機能解析により、Cldnの新たな生体機能が明らかとなった。また、ヒトCldn各々に対するCldn種特異的な抗体作製法を確立し、現在、それらの抗がん性やその他の生体機能について検討を進めた。
公表論文 Dual-color live imaging unveils stepwise organization of multiple basal body arrays by cytoskeletons. EMBO Rep. 25:1176-1207. 2024. https://doi.org/10.1038/s44319-024-00066-0