研究助成
2022年度 ビジョナリーリサーチ助成(スタート)
表皮幹細胞ダイナミクスから紐解く皮膚再生と老化
研究題目 | 表皮幹細胞ダイナミクスから紐解く皮膚再生と老化 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ビジョナリーリサーチ助成(スタート) |
所属 | 熊本大学 国際先端医学研究機構 |
氏名 | 佐田 亜衣子 |
キーワード | 皮膚老化 / 細胞外マトリックス / 表皮幹細胞 / Fibulin-7 / 皮膚炎症 |
研究結果概要 | 加齢に伴い、皮膚のバリア機能や再生能は低下し、外観に変化が現れ、がん発症のリスクは増加する。皮膚再生と老化の制御は、医学的・社会的観点から急務であるが、その分子的な実体については不明な点が多い。本研究では、表皮幹細胞において加齢に伴い発現が低下する細胞外マトリクスFibulin-7に着目した。Fbln7を欠損したマウスでは早期に皮膚老化様の表現型を呈し、表皮幹細胞クローンの喪失や創傷治癒の遅延が認められた。Fibulin-7全長またはN末端のコイルドコイルドメインを欠いた変異体と結合するタンパク質を質量分析により同定し、基底膜構造タンパク質やマトリセルラータンパク質、マトリクスプロテアーゼ等が含まれた。Fibulin-7は、Tenascin C、Periostin、Ccdc80などのマトリセルラータンパク質とも結合し、炎症に対して保護作用を持つことをin vivo、in vitroの実験により見出した。以上、Fibulin-7は、表皮幹細胞周囲の微小環境を構築し、幹細胞の炎症ストレス応答の制御を介して、老化を防ぐ鍵となるマトリクスであることを示した。 |
公表論文 | Raja E, Changarathil G, Oinam L, Tsunezumi J, Ngo YX, Ishii R, Sasaki T, Imanaka-Yoshida K, Yanagisawa H*, Sada A*: The extracellular matrix fibulin 7 maintains epidermal stem cell heterogeneity during skin aging. EMBO Rep. 23(12): e55478, 2022. |
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