研究助成
2022年度 ビジョナリーリサーチ助成(スタート)
柔軟な意思決定を導く霊長類大規模脳回路ネットワークの光遺伝学的調節
研究題目 | 柔軟な意思決定を導く霊長類大規模脳回路ネットワークの光遺伝学的調節 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ビジョナリーリサーチ助成(スタート) |
所属 | 京都大学 医学研究科 |
氏名 | 佐々木 亮 |
キーワード | 意思決定 / 脳神経機構 / 光遺伝学 / 計算論的デコーディング解析 / マカクサル |
研究結果概要 | 意思決定障害に関連する脳神経機構を解明すべく、非ヒト科霊長類を用い、意思決定機構の神経回路ごとの“調節”を試みた。光遺伝学の技術で神経経路を操作し、1) 腹側被蓋野(VTA)から腹外側6野(6V)へ伸びる神経経路がハイリスク・ハイリターン(HH)かローリスク・ローリターン(LL)の意思決定に関わることを確認した。2)腹外側6野下端腹側(6VV)への刺激により“HH”の選択を、腹外側6野 下端背側(6VD への刺激により“LL”の選択を好むことを明らかにした。3)VVへの刺激の蓄積でサルは “HH”を選ぶ傾向があることを見出した。4)大規模神経活動記録からの計算論的デコーディング解析を組み込み、小規模に留まっていた脳回路操作を大規模ネットワークとしての制御に発展させ、サルの意思の解読に成功した。本研究は、意思決定を外因的に制御可能であることを証明した。各精神神経疾患の治療標的を見出し、回復を目指す診断指針の開発と治療法確立に向けた基盤構築に寄与し得る。成果は米国誌SCIENCEに掲載された(Sasaki et al., 2024; DOI 10.1126/science.adj6)。 |
公表論文 | Sasaki, R., Ohta, Y., Onoe, H., Yamaguchi, R., Miyamoto, T., Tokuda, T., Tamaki, Y., Isa, K., Takahashi, J., Kobayashi, K., Ohta, J., & Isa, T. (2024). Balancing Risk-Return Decisions by Manipulating the Mesofrontal Circuits in Primates. Science. https://doi.org/10.1126/science.adj6645 |
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