研究助成
2022年度 ビジョナリーリサーチ継続助成(ホップ)
原発性硬化性胆管炎の病態解明、および新規治療法の開発
研究題目 | 原発性硬化性胆管炎の病態解明、および新規治療法の開発 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ビジョナリーリサーチ継続助成(ホップ) |
所属 | 慶應義塾大学 医学部・消化器内科 |
氏名 | 中本 伸宏 |
キーワード | 原発性硬化性胆管炎 / 腸内細菌 / バクテリオファージ |
研究結果概要 | 申請者は原発性硬化性胆管炎(Primary Sclerosing Cholangitis: PSC)病態への腸内細菌の直接的な関与を明らかにするために、PSC患者由来便を無菌マウスへ移植したヒトフローラ化マウスを用いた検討を行い、マウスの腸間膜リンパ節に“侵入”したKlebsiella pneumoniae (Kp), Proteus mirabilis (Pm), Enterococcus gallinarum (Eg)の3菌を分離培養することに成功した。病態に寄与する腸内細菌に対する治療アプローチとして抗菌薬が候補となるが、長期使用による耐性菌の出現に留意する必要がある。申請者はこの点を克服するためにバクテリオファージを用いた新規治療開発に着手した。数百のファージライブラリーの中から、PSC患者より分離したKp株の増殖を特異的、かつ長期的に抑制し、ファージ耐性菌の出現を認めないファージカクテルの作製に成功した。さらに、Kpを定着させたノトバイオートマウスへのファージカクテルの経口投与により、菌の定着阻害、および胆管障害、肝線維化進展抑制効果が確認され、今後の臨床応用が期待される。 |
公表論文 |
1. Bacteriophage therapy against pathological Klebsiella pneumoniae ameliorates the course of primary sclerosing cholangitis. Nat Commun 2023 Jun 5;14(1):3261. doi: 10.1038/s41467-023-39029-9. 2. The gut-liver axis in hepatobiliary diseases. Inflamm Regen 2024 Jan 8; 44(1):2. doi: 10.1186/s41232-023-00315-0. |
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