研究助成
2022年度 ビジョナリーリサーチ継続助成(ホップ)
異常自己分子による免疫応答の発動・調節機構の解明と疾患病態との関わりの解明
研究題目 | 異常自己分子による免疫応答の発動・調節機構の解明と疾患病態との関わりの解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ビジョナリーリサーチ継続助成(ホップ) |
所属 | 東京大学 先端科学技術研究センター |
氏名 | 柳井 秀元 |
キーワード | DAMPs / オンコメタボライト / スペルミジン / 抗腫瘍免疫 / 死細胞由来分子 |
研究結果概要 | 我々も含めた最近の研究から、がん死細胞から放出される死細胞由来分子が腫瘍免疫の制御に関わることが明らかになってきた。本研究において、免疫系の制御に関与する新たな死細胞由来分子の同定を行った。腫瘍死細胞から放出される代謝物(オンコメタボライト)に着目して探索を行った結果、ポリアミンの一つであるスペルミジンが腫瘍死細胞から放出され、T細胞の活性化を抑制することを見出した(PNAS、120: e2305245120, 2023)。スペルミジンはCD8 T細胞中のコレステロール合成を低下させ、T細胞膜上のTCRクラスターの形成を阻害しすることでT細胞応答を減弱させると考えられた。B16F10担がんマウスにおいて、スペルミジン合成阻害剤を投与するとCD8+ T細胞の活性化が促進され、腫瘍増殖が抑制されることも判明した。したがって、腫瘍死細胞から放出されるスペルミジンは腫瘍免疫の増強に向けた治療標的となる可能性が示唆された。 |
公表論文 |
”Potential of HMGB-inhibitory oligodeoxynucleotide ISM ODN to neutrophil recruitment in mouse model of hepatitis”、Genes to Cells、28: 202-210, 2023 ”Tumor cell-derived spermidine is an oncometabolite that suppresses TCR clustering for intratumoral CD8+ T cell activation”、PNAS、120: e2305245120, 2023 |
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