研究助成
2023年度 生命科学研究助成
エピゲノム変異と細胞競合に着目したクローン性増殖モザイク疾患の病態解明
| 研究題目 | エピゲノム変異と細胞競合に着目したクローン性増殖モザイク疾患の病態解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 生命科学研究助成 |
| 所属 | 神戸大学 大学院医学研究科 内科系講座皮膚科学分野 |
| 氏名 | 久保 亮治 |
| キーワード | porokeratosis / epigenetic silencing / somatic mosaicism / cell competition |
| 研究結果概要 | 汗孔角化症の発症メカニズムの解析を通じて、汗孔角化症の新しい原因遺伝子FDFT1を発見するとともに、エピゲノム異常という、遺伝子のDNA配列の変化ではなく、遺伝子の働きのスイッチがオフになる変化が皮膚病の原因となることを初めて発見しました。また、FDFT1の発現を欠損した表皮細胞が、周囲の野生型細胞に細胞死を誘導しながらクローン拡大して皮疹を形成することを見出し、皮疹形成に細胞競合メカニズムが関与している可能性を見出しました。これらの発見は、まだ原因が分かっていないさまざまな疾患の原因究明に役立つことが期待されます。また、汗孔角化症は親から子に遺伝する顕性遺伝性の疾患としてこれまで捉えられてきましたが、我々が発見した新しい発症メカニズムによる汗孔角化症は、他の汗孔角化症とは異なり子どもに遺伝しないため、その診断は多くの患者さんの安心につながると期待されます。さらにこのタイプの汗孔角化症の皮疹にスタチンの外用が効果的であることが分かり、汗孔角化症の新しい治療法開発への道が拓かれました。 |
| 公表論文 | Gene-specific somatic epigenetic mosaicism of FDFT1 underlies a non-hereditary localized form of porokeratosis. The American Journal of Human Genetics, 111(5), 896–912, 2024. https://doi.org/10.1016/j.ajhg.2024.03.017 |
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