研究助成
2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
嗅覚神経回路の機能形態学的変化が嗅覚障害を引き起こすメカニズムの解明―イオンチャネルを標的とした治療薬の探索
| 研究題目 | 嗅覚神経回路の機能形態学的変化が嗅覚障害を引き起こすメカニズムの解明―イオンチャネルを標的とした治療薬の探索 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域) |
| 所属 | 川崎医科大学 医学部 解剖学 |
| 氏名 | 外村 宗達 |
| キーワード | 嗅球 / 嗅覚障害 / 僧帽細胞 / 鼻閉塞 |
| 研究結果概要 | 嗅球ニューロンは匂い刺激に応じて神経回路を再編成することで嗅覚の機能調節に関与する。慢性副鼻腔炎等の長期鼻閉塞では、匂い刺激の遮断によって嗅球が萎縮し中枢性嗅覚障害をきたす。特に嗅神経とシナプスを形成し匂い識別に関わるTH (tyrosine hydroxylase)陽性ニューロンが、匂いの遮断によって減少し中枢性嗅覚障害を引き起こすとされている。一方で、嗅覚神経回路の二次ニューロンである僧帽細胞も嗅神経とシナプスを形成するが、長期鼻閉塞によるその変化は明らかにされていない。本研究では長期鼻閉塞モデルマウスを用いて僧帽細胞の機能形態学的な変化を明らかにした。 結果、長期鼻閉塞モデルの嗅球僧帽細胞は対照群と比べて膜容量が低下し、活動電位の発火頻度は対照群と比較して増加した。また、形態学的な解析からも長期鼻閉塞における嗅球の萎縮は、僧帽細胞の樹状突起の直径の低下や、糸球体におけるtuftの萎縮を引き起こすことが明らかとなりつつある。この長期鼻閉塞による嗅球僧帽細胞の形態学的な萎縮が、今回明らかとなった膜容量や発火頻度などの電気生理学的特性の変化にも反映されていることが示唆された。 |
| 公表論文 |
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