研究助成
2023年度 医学系研究助成(感染領域)
宿主のウイルス性呼吸器感染症に対する抵抗性の向上を目的とした腸内細菌叢が産生する中鎖または長鎖脂肪酸の探索とその作用機序の解明
| 研究題目 | 宿主のウイルス性呼吸器感染症に対する抵抗性の向上を目的とした腸内細菌叢が産生する中鎖または長鎖脂肪酸の探索とその作用機序の解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(感染領域) |
| 所属 | 愛知医科大学 医学部 分子疫学・疾病制御学寄附講座 |
| 氏名 | 萩原 真生 |
| キーワード | 細菌叢 / 酪酸菌 / 脂肪酸 / ウイルス性呼吸器感染症 |
| 研究結果概要 | 本研究は、経口投与された酪酸菌が腸内細菌叢を介して特定の長鎖脂肪酸である 10-ODA や 18-HEPE などの産生を強力に促進すると同時に、物理的に離れた肺微生物叢の組成を変化させて Bifidobacterium属の増殖を誘導し、これに伴い肺上皮細胞における GPR120受容体の発現レベルを上昇させることを明らかにした。さらに、誘導された長鎖脂肪酸が受容体に作用して強力な抗ウイルス因子である IFN-λの産生を賦活化させ、結果としてインフルエンザウイルスに対して、非侵襲的かつ安価な手法で生体防御能力を劇的に強化し得るという『腸-肺軸』を介した新しい免疫制御機構の存在を明らかにしている。これらの結果は、将来的には腸内環境を整えることで肺の受容体発現を最適化し、酪酸菌や特定の脂質成分を組み合わせた次世代型の感染症予防・治療法の開発へと繋がることが期待される。 |
| 公表論文 | Hagihara M, Yamashita M, Ariyoshi T, Minemura A, Yoshida C, Higashi S, Oka K, Takahashi M, Ota A, Maenaka A, Iwasaki K, Hirai J, Shibata Y, Umemura T, Mori T, Kato H, Asai N, Mikamo H *, Clostridium butyricum-altered lung microbiome is associated with enhanced anti-influenza effects via G-protein-coupled receptor120, iScience, 2025, 28, 113502 |
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