研究助成
2023年度 医学系研究助成(感染領域)
化膿レンサ球菌感染症における臓器障害の発症メカニズムの解明
| 研究題目 | 化膿レンサ球菌感染症における臓器障害の発症メカニズムの解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(感染領域) |
| 所属 | 大阪大学 大学院歯学研究科 口腔細菌学教室 |
| 氏名 | 広瀬 雄二郎 |
| キーワード | 化膿レンサ球菌 / 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 / 早期診断マーカー / 急性腎障害 / ミオグロビン |
| 研究結果概要 | 化膿レンサ球菌による劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)は、致死率の高い重篤感染症であり、多臓器不全の分子機構解明と早期診断法の開発が求められている。本研究では、病原菌側・宿主側因子の解析、RNA-seqと機械学習を用いた転写制御解析、代謝シミュレーション、STSSモデルマウスおよびヒト検体解析を統合し、病態形成機構と新規診断法および治療標的の探索を行った。まず、独立主成分分析(ICA)を用いて、世界で初めて化膿レンサ球菌の42個のiModulonを同定し、公開データベースとして整備した。さらに、利用糖質に応じて主要溶血毒素SLSおよびSLOの発現が変化すること、また代謝シミュレーション解析から、デキストリン利用時にアルギニン代謝が菌増殖に寄与する可能性を示した。加えて、STSS患者では急性腎障害(AKI)が高致死率と関連することを見出し、血中ミオグロビンが既存指標より高感度な早期診断マーカーとなる可能性を示した。さらに、STSSマウスモデルにおいて、メガリン阻害薬シラスタチンがAKIを軽減することを確認し、ミオグロビン-メガリン経路を標的とした新規治療戦略の有用性を示した。 |
| 公表論文 |
[文献1] Y. Hirose, V. Nizet, S. Kawabata, Dextrin utilization in Streptococcus pyogenes pathogenesis and growth, J. Oral Biosci., 67, 100704, 2025 [文献2] Y. Hirose, D. C. Zielinski, S. Poudel, K. Rychel, J. L. Baker, Y. Toya, M. Yamaguchi, A. Heinken, I. Thiele, S. Kawabata, B. O. Palsson, V. Nizet, A genome-scale metabolic model of a globally disseminated hyperinvasive M1 strain of Streptococcus pyogenes, mSystems, 9, e00736-24, 2024 |
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