研究助成

2023年度 医学系研究助成(基礎)

関節リウマチの病態性差におけるマクロファージの働き:エストロゲンシグナルと細胞内代謝

研究題目 関節リウマチの病態性差におけるマクロファージの働き:エストロゲンシグナルと細胞内代謝
年度/助成プログラム 2023年度 医学系研究助成(基礎)
所属 愛媛大学 学術支援センター医科学研究支援部門
氏名 佐伯 法学
キーワード 関節リウマチ / 性差 / エストロゲン / ERα / マクロファージ
研究結果概要 関節リウマチは女性優位の性差を示す自己免疫疾患であり、エストロゲンの関与が示唆されるが分子機構は不明である。本研究では滑膜マクロファージに発現するエストロゲン受容体ERαに着目し、K/BxN血清移入関節炎モデルを用いて解析した。初代培養滑膜マクロファージではERαの発現が最も高く、myeloid特異的ERα欠損マウスでは雌において関節炎が有意に抑制されたが雄では差を認めなかった。パラバイオーシスでも同様の結果が得られ、滑膜マクロファージの関与が示唆された。scRNA-seq解析では欠損マウスで滑膜マクロファージクラスターの増加を認めた。さらにGeneformerによるインシリコ摂動解析およびBulk RNA-seqとの統合解析により、ERαの標的候補としてThbs1を同定した。THBS1はTGF-β活性化や免疫細胞機能制御を介して炎症および組織リモデリングに関与することから、滑膜マクロファージのERα–Thbs1軸が雌特異的に関節炎病態を促進する分子基盤である可能性が示唆された。
公表論文