研究助成

2023年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))

標的アルファ線治療の効果予測因子並びに薬効増強を目的とした抗体修飾技術の開発

研究題目 標的アルファ線治療の効果予測因子並びに薬効増強を目的とした抗体修飾技術の開発
年度/助成プログラム 2023年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
所属 国立がん研究センター 先端医療開発センター・新薬開発分野
氏名 髙島 大輝
キーワード 標的アルファ線治療 / 抗体改変技術 / 抗体修飾技術 / バイオマーカー / 層別化
研究結果概要 本研究では、標的疾患Xの腫瘍細胞上に発現する受容体Yと相互作用して、分子Z-抗体-受容体Y三量体を形成し、内在化される抗分子Z抗体を用いた。内在化によりアスタチン-211(At-211)が核近傍へ送達され、アルファ線による薬効増強が期待されると考え、我々の抗体改変技術と相性の良い標的セグメントを受容体Yの発現量の観点から探索した。
受容体Y過剰発現細胞およびYノックアウト細胞を樹立し、At-211標識改変抗体の結合と細胞傷害活性を評価した。その結果、野生型(Y低発現)やノックアウト細胞に比べ、過剰発現細胞に強く結合し、有意に高い細胞傷害活性を示す改変抗体を同定した。腫瘍細胞に発現する受容体Yとの相互作用を増強させる改変抗体が存在し、これらはYとの相互作用の増強により三量体形成と内在化が促進され、細胞傷害活性が増強されたと考えられる。
以上、疾患Xに対するアルファ線放出核種を用いた新規放射線治療開発の妥当性を支持する知見を得た。
本研究は、公益財団法人武田科学振興財団医学系研究助成(がん領域(基礎))を受けて実施した。
公表論文 Attenuated Toxicity and Antitoxic Mechanism via Sodium Iodide Symporter Inhibition-Based Tumor-Selective Delivery in Astatine-211 Radioimmunotherapy. Mol. Pharmaceutics. 2026, 23, 2422-2435.