研究助成
2023年度 医学系研究助成(がん領域(臨床))
肝がんの分子免疫サブタイプに基づいた特異的治療の開発
| 研究題目 | 肝がんの分子免疫サブタイプに基づいた特異的治療の開発 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(がん領域(臨床)) |
| 所属 | 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 分子腫瘍医学分野 |
| 氏名 | 島田 周 |
| キーワード | 肝細胞がん / 分子免疫サブタイプ / MTM/VETC / 制御性T細胞 / MCT阻害薬 |
| 研究結果概要 | 本研究では、ヒト肝がん691症例のバルクデータと228,564細胞のシングルセルデータを統合解析し、肝がんを①高悪性度、②CTNNB1変異、③解糖系関連代謝異常、④脂質代謝異常の4サブタイプとして再定義した。高悪性度サブタイプに特徴的なp53/MYC異常を導入した肝がん細胞を用いた同系統マウス移植モデルでは、Angptl2およびIL11を介して血管内皮細胞が腫瘍塊を囲むMTM/VETC構造が形成され、免疫細胞浸潤が阻害されることを明らかにした。また、本モデルに対しては血管新生阻害剤と抗PD-1抗体の併用が有効であることを示した。非ウイルス性肝がんで比較的高頻度に認められるACVR2A異常肝がんでは解糖系亢進と乳酸産生・分泌増加を介して制御性T細胞浸潤が誘導されており、乳酸トランスポーターMCT4阻害により抗PD-1抗体感受性が回復した。242症例の肝がんRNA-seqデータを再解析し、高悪性度サブタイプではSETDB1発現上昇に伴う内在性レトロウイルス発現抑制を介した免疫回避機構を見出した。以上のように、各サブタイプの免疫学的特徴を解明し、それに対応する複数の新規治療戦略を提示した。 |
| 公表論文 |
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