研究助成
2023年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
beta2アドレナリン受容体とケモカイン受容体のクロストークを標的としたがん治療
| 研究題目 | beta2アドレナリン受容体とケモカイン受容体のクロストークを標的としたがん治療 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
| 所属 | 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター・免疫応答動態学研究室 |
| 氏名 | 中井 晶子 |
| キーワード | β2AR / ケモカイン受容体 / クロストーク / リンパ球動態 / 抗腫瘍免疫応答 |
| 研究結果概要 | リンパ球上のβ2ARの活性化は、ケモカイン受容体の反応性を高め、リンパ球のリンパ節からの流出を抑制する。近年、複数種のがんにおいて、β2ARの選択的遮断薬により患者の予後が改善することが報告されている。その作用機序の一つとして、β2ARシグナル伝達の阻害により、腫瘍特異的Tリンパ球のリンパ節からの流出が亢進し、腫瘍組織への動員が高まることが考えられている。本研究において申請者は、β2ARとケモカイン受容体間のクロストークががん治療の新たな標的となり得るか検討した。両受容体がヘテロダイマーを形成することに着目し、会合に必要な膜貫通領域を同定した。さらに、この領域に対応する合成ペプチドは受容体間相互作用を阻害し、in vitroでクロストークを抑制した。加えて、同ペプチドを投与したマウスでは、β2AR活性化によるリンパ球流出抑制が消失し、in vivoでも効果が確認された。以上より、本クロストークは受容体間会合に依存し、合成ペプチドにより制御可能であることが示された。今後は、本合成ペプチドが抗腫瘍免疫応答を増強し得るかを検証し、その有用性を明らかにする予定である。 |
| 公表論文 |
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