研究助成
2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
神経突起の成長と保護のバランスを整える膜骨格リモデリング
| 研究題目 | 神経突起の成長と保護のバランスを整える膜骨格リモデリング |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域) |
| 所属 | 大阪医科薬科大学 医学部 生命科学講座 解剖学教室 |
| 氏名 | 藤島 和人 |
| キーワード | スペクトリン / アクトミオシン / 脊髄小脳変性症 |
| 研究結果概要 | 神経突起の形態形成や維持には、物理ストレスに応じ、膜直下の構造を柔軟に再構築する膜骨格リモデリングが必要だと考えられる。5型脊髄小脳変性症の原因遺伝子βIIIスペクトリンは、アクチンと結合し膜骨格を形成することで、神経突起の力学的安定性を支えている。本研究では、そのリモデリング機構として、ミオシンとの協調による「能動的な力産生」と、物理ストレスによる「スペクトリン切断」の2つの仮説を検証した。解析の結果、スペクトリンはミオシンの局在制御に関与しており、その発現阻害により細胞の牽引力が有意に低下することを見出した。これは、スペクトリンが抵抗力を持つ骨格としてだけでなく、力産生にも関わることを示唆する。また基質の伸展により細胞に物理的なストレスを付加した条件でスペクトリンの切断が生じるかを検討したが、現時点で明確な結果は得られていない。以上から、スペクトリンがアクトミオシンの動態制御を通じ、突起の形態形成や維持に寄与する可能性が示された。今後は疾患変異による力産生への影響や、圧縮刺激など異なる条件では切断があるかなどを検討し、膜骨格リモデリング機構と、その破綻による疾患発症の解明を目指す。 |
| 公表論文 |
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