研究助成
2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
非神経細胞のプロテオスタシスに着目した急性脳障害の病態解明と新規治療標的の創出
| 研究題目 | 非神経細胞のプロテオスタシスに着目した急性脳障害の病態解明と新規治療標的の創出 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域) |
| 所属 | 金沢大学 医薬保健研究域医学系 神経解剖学講座 |
| 氏名 | 宝田 美佳 |
| キーワード | 小胞体ストレス応答 / 血管内皮細胞 / 脳損傷 / 血液脳関門 / ケミカルシャペロン |
| 研究結果概要 | 本研究では、外傷性脳損傷後に活性化される小胞体ストレス応答IRE1経路の血管内皮細胞における役割を解析した。血管内皮細胞特異的IRE1欠損マウスを用いた検討により、IRE1欠損は脳損傷後の血液脳関門破綻、免疫細胞浸潤、炎症性サイトカイン発現、および神経変性領域の拡大を増悪させ、運動機能障害を悪化させることを明らかにした。トランスクリプトーム解析により、血管内皮細胞IRE1に制御される標的分子としてケモカインCXCL10を同定した。血管内皮細胞において、CXCL10の発現は脳損傷により増加し、ケミカルシャペロンTUDCAによる小胞体ストレス軽減によってCXCL10発現誘導が緩和され、神経機能回復が改善した。これらの結果は、血管内皮IRE1シグナルが血液脳関門の維持と炎症抑制を介して脳外傷後の二次障害を軽減することを示しており、血管内皮細胞の小胞体ストレス制御が新たな治療標的として有用である可能性が示唆される。 |
| 公表論文 | Endothelial IRE1 signaling maintains blood-brain barrier integrity and limits neuroinflammation after traumatic brain injury. Cell Death Dis. 2026 Feb 9;17(1):210. doi: 10.1038/s41419-026-08461-2. |
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