研究助成
2023年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
多発性小葉がんの空間的不均一性の解明
| 研究題目 | 多発性小葉がんの空間的不均一性の解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
| 所属 | 国立がん研究センター 研究所 病態情報学ユニット |
| 氏名 | 中山 淳 |
| キーワード | 浸潤性小葉がん / 空間トランスクリプトーム / Visium / 空間不均一性 / 乳がん |
| 研究結果概要 | 浸潤性小葉癌(ILC)は乳癌の特殊型で、組織学的亜型によって予後が異なる。多形性ILC(P-ILC)は古典型ILC(C-ILC)より核異型が高く予後不良だが、両者の分子生物学的差異は不明であった。そのため、国立がん研究センターのバイオバンクからC-ILC・P-ILC各4例の組織に対しVisiumを用いた空間的トランスクリプトミクス解析を実施し、バルクRNA-seqデータで再現性を検証した。結果として、P-ILCでは細胞周期・DNA修復・熱ストレス応答関連遺伝子が有意に高発現していた。空間的トランスクリプトミクスで同定した遺伝子セットを用いたバルクRNA-seqの階層的クラスタリングにより、ILCは増殖型(PR)・免疫反応型(IM)・間質富化型(ST)の3分子サブタイプに分類され、PRが最も予後不良であった。これらの結果から、ILCの分子分類は従来の組織学的分類よりも予後をより正確に反映する可能性があり、診断マーカーおよび治療標的の探索に有用と考えられる。 |
| 公表論文 | Spatial Transcriptomics and Bulk RNA-Seq Analysis Revealed Molecular Classification of Invasive Lobular Carcinoma, Cancer Science, (2026): https://doi.org/10.1111/cas.70413. |
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