研究助成
2023年度 医学系研究継続助成(精神・神経・脳領域)
神経突起の機能的な空間配置を規定する分子メカニズムの解明
| 研究題目 | 神経突起の機能的な空間配置を規定する分子メカニズムの解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 医学系研究継続助成(精神・神経・脳領域) |
| 所属 | 島根大学 医学部 神経・筋肉生理学 |
| 氏名 | 長谷川 孝一 |
| キーワード | ニューロン / 神経突起 / 発生 |
| 研究結果概要 | 神経回路の構築と機能維持には、細胞骨格による形態制御と核内環境の適正化が不可欠である。小脳プルキンエ細胞の解析では、ARP2/3-N-WASP経路によるアクチン骨格制御が機能的な樹状突起の構築に必須であることを明らかにした。生体内での同経路の機能阻害により、プルキンエ細胞の樹状突起の成熟プロセスが早期に停止して著しく矮小化したことから、アクチン骨格の分岐制御が適切な回路接続パターンの確立に決定的な役割を果たすと考えられる。一方、核膜LINC複合体の解析により、加齢に伴うSun1等の発現低下が核構造の異常とクロマチン高次構造の変化を誘発し、グローバルな遺伝子発現プロファイルを変動させることを見いだした。特に軸索起始部の機能維持に関わる遺伝子群の発現変動が、神経興奮性の低下と記憶力の減衰といった脳機能変容を引き起こす要因となることが明らかとなった。以上の知見は、細胞骨格および核膜構造という細胞内の物理的基盤の制御が、脳の発達と加齢変容において中核を成すことを示している。 |
| 公表論文 |
Age-related decline in nuclear envelope LINC complex drives neuronal aging via axon initial segment dysfunction. EMBO Reports 2026 (DOI: https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html) |
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