研究助成

2023年度 医学系研究継続助成(基礎)

老化細胞を標的とする免疫機能の機序解明

研究題目 老化細胞を標的とする免疫機能の機序解明
年度/助成プログラム 2023年度 医学系研究継続助成(基礎)
所属 順天堂大学 医学部内科学教室 循環器内科学講座
氏名 勝海 悟郎
キーワード 老化細胞除去 / 老化細胞感作
研究結果概要 本研究は加齢や疾患ストレスにより体内へ蓄積する老化細胞に対し、個体が本来備える免疫依存的な老化細胞除去機構の実態を明らかにし、その分子基盤を解明するとともに、新規老化細胞除去治療法の開発を目指すものである。申請者らはこれまでの報告から免疫機能による内因性の老化細胞除去の存在とその重要性を示してきた。しかし、この機構が普遍的かつどのような分子基盤で成立するかは未解明であった。
 そこで申請者らは、老化細胞と免疫細胞を分離して解析できる老化細胞移植モデルを構築するとともに、老化細胞を直接免疫感作する「老化細胞感作療法」を開発した。本療法により老齢マウスで低下した老化細胞除去能が若年レベルに回復し、TCR-seq 等の諸解析を通じてCD4T細胞が老化細胞除去の中心的な役割を果たすことが分かった。さらに本療法は、加齢マウスで寿命延長傾向を示し、肥満・糖尿病モデルで耐糖能改善と老化細胞蓄積抑制、ApoE欠損マウスで動脈硬化巣縮小をもたらした。以上より、老化細胞感作療法は抗老化および加齢関連疾患治療の新たな戦略となる可能性が示された。
公表論文