研究助成
2023年度 薬学系研究助成
がん細胞に対して物理的な膜傷害を与えるポリマー型治療用薬剤の創製
| 研究題目 | がん細胞に対して物理的な膜傷害を与えるポリマー型治療用薬剤の創製 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 薬学系研究助成 |
| 所属 | 神戸薬科大学 薬品物理化学研究室 |
| 氏名 | 佐野 紘平 |
| キーワード | 水溶性ポリマー / 下限臨界溶液温度 / 膜傷害 / がん治療 |
| 研究結果概要 | POEGMAは、ポリメタクリレート構造の側鎖にエチレングリコール(EG)鎖がブラシ状に配列された直鎖状水溶性ポリマーであり、下限臨界溶液温度(LCST)以上の温度条件下で凝集する。本研究では、がん細胞膜/細胞内膜においてポリマー凝集を誘導することで、膜特性の変化を介したがん細胞傷害作用を期待し、がんの加温処置との組み合わせによるPOEGMA誘導体のがん治療効果について評価した。まず、EG骨格の一部をスルフィニル基に置換したPOEGMA誘導体(1)(LCST:約39℃)を新規に合成し、がん細胞への取り込みについて評価した結果、37℃と比較して43℃で加温した場合、がん細胞へ高く取り込まれた。また、1は主にリソソームに局在する可能性が示された。次に、1をがん細胞に添加し、加温処置を行った後、がん細胞に対する細胞傷害作用について評価した。その結果、37℃と比較して43℃で処置した場合、がん細胞の死細胞割合が有意に増加することを明らかとした。これらの結果から、1が、がんの加温処置との組み合わせにより、凝集作用を介して細胞傷害作用を示し、がん治療用薬剤として有効である可能性が示された。 |
| 公表論文 | Intravenous administration of 90Y-labeled polyoxazoline combined with tumor heating potently inhibits tumor growth in mice. Int J Pharm. 669:125103 (2025). |
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