研究助成
2023年度 薬学系研究助成
新生児低酸素性虚血性脳症におけるneuronal replacement効果の向上を目指した細胞外環境整備に関する創薬基盤研究
| 研究題目 | 新生児低酸素性虚血性脳症におけるneuronal replacement効果の向上を目指した細胞外環境整備に関する創薬基盤研究 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 薬学系研究助成 |
| 所属 | 京都薬科大学 病態生化学 |
| 氏名 | 河下 映里 |
| キーワード | 新生児低酸素性虚血性脳症 / 細胞外セリンプロテアーゼインヒビター / ニューロセルピン / α2アンチプラスミン / 神経再生 |
| 研究結果概要 | 出生時の酸素欠乏により誘発される新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)は、新生児における脳性麻痺や発達障害の主要な原因であり、唯一の治療法である低体温療法を実施しても、約半数の患児に神経学的後遺症が残る。本研究では、線溶系制御因子であるニューロセルピン(NSP)およびα2アンチプラスミン(α2AP)に着目し、これら細胞外プロテアーゼ阻害因子を標的とした脳内環境制御によるHIE病態改善効果を検証した。軽度HIEマウスモデルにおいて、酸化ストレス、神経炎症、および大脳皮質の菲薄化が、NSPの単回投与により抑制されることを明らかにした[Kawashita et al. Cells 2025]。一方、α2AP欠損マウスおよび野生型マウスに軽度HIEモデルを作製したところ、活性化ミクログリアの集積がα2AP欠損により顕著に抑制された。さらに、脳梗塞モデルではあるものの、α2APが虚血後の内因性神経新生を抑制する因子であることを実証した。以上の結果は、NSPおよびα2APが、HIE病態の軽減および内在性修復機構の活性化に関与する新規治療標的となる可能性を示唆するものである。 |
| 公表論文 |
Neuroserpin: a potential neuroprotective agent in mild neonatal hypoxic-ischaemic encephalopathy. Eri Kawashita, Yumi Fukuzaki, Jan Fischer, Lei Shi, Yumei Liao, Lancelot Jamie Millar, Peiyun Zhong, Anna Hoerder-Suabedissen, Luana Campos Soares, Zoltán Molnár Cells 14(23) 2025 |
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