研究助成
2023年度 薬学系研究助成
ナノ粒子による胎盤毒性と脆弱な世代への健康影響評価
| 研究題目 | ナノ粒子による胎盤毒性と脆弱な世代への健康影響評価 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 薬学系研究助成 |
| 所属 | 大阪大学 大学院薬学研究科 毒性学分野 |
| 氏名 | 東阪 和馬 |
| キーワード | ナノマテリアル / 胎盤 / 生殖発生毒性 |
| 研究結果概要 | 従来素材と比較して、優れた有用機能を有するナノマテリアル(NM)は、その微小さ故に、予期せぬ毒性を誘発することが危惧されている。一方で、NMの生殖発生に対する影響とその毒性発現機構については、未だ理解が十分とは言い難い。本研究では、食品・化粧品・医薬品分野など、ヒトに適用される分野で最も汎用されているNMである非晶質ナノシリカをモデルとして供し、胎児の成長の基盤となる胎盤での毒性発現という観点から、非晶質ナノシリカが生殖・発生におよぼす影響を評価し、その毒性発現機構を解明することを目的とした。その結果、粒子径10 nmの非晶質ナノシリカがマウスに対して胎仔発育不全を引き起こすこと、また、ヒト絨毛外栄養膜細胞株を用いた胎盤毒性解析によって、粒子径10 nmの非晶質ナノシリカがその細胞遊走能を抑制し得ることやNF-κBの核内移行の増加を介してサイトカイン産生を誘導し得ることを示した。本研究で得られる知見は、NMが脆弱な世代におよぼす健康影響の理解といった基礎研究の推進のみならず、将来的な胎盤毒性学的観点からのNMのリスク解析基盤の構築といった応用研究の推進の双方が期待される。 |
| 公表論文 |
1. Localization of silica nanoparticles to lysosome causes lysosomal dysfunction in JEG-3 cell., Biochem. Biophys. Res. Commun., 736: 150488, 2024. 2. Silica nanoparticles reduce fetal weight in mice and induce an inflammatory response in human extravillous trophoblast cells., Biochem. Biophys. Res. Commun., 788: 152803, 2025. |
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