研究助成
2023年度 薬学系研究助成
がん細胞貪食を誘導するフリップフロップ促進ペプチドの開発
| 研究題目 | がん細胞貪食を誘導するフリップフロップ促進ペプチドの開発 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 薬学系研究助成 |
| 所属 | 富山大学 学術研究部薬学・和漢系 生体界面化学研究室 |
| 氏名 | 中尾 裕之 |
| キーワード | 脂質フリップフロップ / ホスファチジルセリン / 膜貫通ペプチド / がん免疫療法 / 細胞膜脂質非対称性 |
| 研究結果概要 | 本研究では、細胞膜のリン脂質フリップフロップを人工的に促進し、ホスファチジルセリン(PS)の細胞表面露出を介してマクロファージによる細胞貪食を誘導するペプチドの開発を目的とした。開発したペプチドは、N末端のArg残基により形質膜へ結合し、疎水性C末端側から膜に挿入されるよう設計した。蛍光標識体を用いた解析により、ペプチドがHEK293細胞の形質膜に結合し、想定どおり膜貫通構造を形成することを確認した。さらに、annexin Vを用いた評価から、ペプチド添加細胞においてPS露出が誘導され、人工膜系で高いフリップフロップ促進活性を示すペプチドほど細胞でのPS露出誘導能も高いことが明らかとなった。特に4RRHはHEK293に加え、HeLa、HepG2、Jurkatなど複数のがん細胞でもPS露出を誘導した。以上のように本研究は、人工脂質スクランブリングを介してがん細胞表面のPS露出を実際に誘導できることを示し、新規がん免疫療法の実現に向けた重要な基盤を確立した。 |
| 公表論文 |
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