研究助成

2023年度 特定研究助成

慢性炎症性呼吸器疾患の病態進行と腫瘍化における時空間的分子メカニズム解明と新規治療開発

研究題目 慢性炎症性呼吸器疾患の病態進行と腫瘍化における時空間的分子メカニズム解明と新規治療開発
年度/助成プログラム 2023年度 特定研究助成
機関名 岡山大学 ゲノム医療総合推進センター
代表者名 遠西 大輔
キーワード 呼吸器疾患 / 空間オミクス解析 / シングルセル解析
研究結果概要 本研究では、肺疾患を対象に時空間シングルセル・マルチオミクス解析を行い、疾患進展機序の解明を目指した。研究1では、特発性肺線維症(IPF)合併肺扁平上皮癌(LUSC)を、scRNA-seqおよびGeoMx DSPを用いて解析した。その結果、通常型間質性肺炎(UIP)線維化病変では、AT2細胞減少とBasal cellの増加が認められ、pseudotime解析によりAT2細胞→Metaplastic basal cell→LUSCという連続的な細胞系譜が示され、UIP関連LUSCの発癌起源としてAT2由来Basal cellの関与が示唆された。研究2では、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の再移植症例を対象にGeoMx解析を行い、小型肺動脈において炎症・リボソーム関連遺伝子の発現亢進を確認し、PAH特異的な血管リモデリングsignatureを同定した。現在、病理画像とマルチオミクスデータを統合するAIアルゴリズムの構築を進めるとともに、初代培養細胞、ブレオマイシンIPFモデル、共培養スクラッチアッセイを用いた機能解析により、肺線維化や発癌メカニズムの更なる解明を目指している。
公表論文