研究助成

2023年度 高等学校理科教育振興助成

「知る」から始める環境教育プログラムの開発 ―トンボの生息環境把握と生物多様性保全への歩み―

研究題目 「知る」から始める環境教育プログラムの開発 ―トンボの生息環境把握と生物多様性保全への歩み―
年度/助成プログラム 2023年度 高等学校理科教育振興助成
所属 順天中学高等学校
氏名 亀田 麻記子
キーワード 環境DNA / 環境教育 / PCR / メタバーコーディング解析 / 水辺環境
研究結果概要 本研究では、生徒自身が身近な自然を知ることから環境問題を考える機会を創出するため、東京都北区周辺に生息するトンボ類を対象に、観察・捕獲および環境DNA解析を行った。まず、アジアイトトンボ、ウスバキトンボ、シオカラトンボの3種について種特異的プライマーを設計し、環境DNAによる検出系を構築した。さらに、各調査地点で採取した環境DNAを用いてPCR解析およびメタバーコーディング解析を実施した結果、トンボ類は湿潤で植生の豊かな環境に多く生息することが示唆された。これらの結果から、都市部におけるトンボ類の保全には、水域だけでなく周辺植生を含めた総合的な環境保全が重要であると考えられた。また、生徒たちはプライマー設計やPCR、電気泳動などの分子生物学的手法を主体的に学び、地域環境を科学的に評価する経験を通して、科学的思考力や問題解決能力を大きく伸ばした。さらに、身近な自然を「自分事」として捉える姿勢が育まれ、環境保全への関心向上にもつながった。
公表論文