研究助成
2023年度 ビジョナリーリサーチ継続助成(ステップ)
貪食を制御する機構の解明
| 研究題目 | 貪食を制御する機構の解明 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 ビジョナリーリサーチ継続助成(ステップ) |
| 所属 | 筑波大学 医学医療系生命医科学域免疫制御医学 |
| 氏名 | 小田 ちぐさ |
| キーワード | 死細胞 / 貪食 / 免疫受容体 / マクロファージ / CD300a |
| 研究結果概要 | 本研究は、生体内の不要な細胞を除去する貪食のプロセスにおいて、免疫系がどのように不要細胞を識別し、その応答を制御しているのかという生命現象の根源的な問いを解明することを目的としている。これまでの研究により、免疫抑制受容体CD300aが、死細胞表面のホスファチジルセリンを認識し、貪食を負に制御することを見出した。この知見は、死細胞の蓄積が炎症を増幅させる多くの病態において、貪食に対する負の制御を解除することが組織の恒常性維持に向けた極めて有効な介入手段になり得ることを示唆している。本ステップ期間では、マウスを用いた基礎解析で得られたこの貪食制御の概念を、ヒトの生体システムへと展開することに注力した。具体的には、ヒトCD300Aに対する特異的中和抗体の樹立、およびヒト細胞を用いた解析基盤の構築を通じて、種を越えた共通の制御機構を体系的に検証した。本期間の実施により、死細胞のクリアランスを人為的に調節することが、急性期の組織損傷から慢性的な機能不全に至る一連の過程を制御する上で決定的な役割を果たすことを学術的に証明し、次段階への強固な基盤を確立した。 |
| 公表論文 |
1. CD300a immunoreceptor regulates ischemic tissue damage and adverse remodeling in the mouse heart and kidney. Journal of Clinical Investigation 2025 Jul 24;135(19) doi: 10.1172/JCI184984. 2. A humanized monoclonal antibody against CD300A ameliorates acute ischemic stroke in humanized mice. Monoclonal Antibodies in Immunodiagnosis and Immunotherapy 2025 Feb;44(1):2-7., doi: 10.1089/mab.2024.0027. 3. Development of monoclonal antibodies specific to either CD300AR111 or CD300AQ111 or both. Monoclonal Antibodies in Immunodiagnosis and Immunotherapy 2023 Oct;42(5):182-185., doi: 10.1089/mab.2023.0017. |
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