研究助成

2022年度 医学系研究助成(臨床)

急性呼吸促迫症候群の重症化抑制を目的とした水素ガス吸入療法の研究開発 (単群・第II相 臨床試験)

研究題目 急性呼吸促迫症候群の重症化抑制を目的とした水素ガス吸入療法の研究開発 (単群・第II相 臨床試験)
年度/助成プログラム 2022年度 医学系研究助成(臨床)
所属 岡山大学 学術研究院医歯薬学域 救命救急・災害医学分野
氏名 青景 聡之
キーワード 水素ガス吸入 / 急性呼吸促拍症候群 / ネーザルハイフロー
研究結果概要 本研究(登録ID:jRCTs062220003)は、急性呼吸促迫症候群(ARDS)患者において、ネーザルハイフロー装着型水素ガス吸入装置の安全性および有効性を評価する前向き単群試験である。該当装置は日本臨床試験登録(JRCT)に登録済みであり、研究期間は2022年10月から2029年3月までを予定している。現在、臨床試験を実施中であり、これまでに9例の登録が完了している。主な評価項目は、呼吸状態指標(PaO₂/FiO₂比など)、臓器障害スコア(SOFAスコア)、および治療に伴う有害事象の発生率である。水素ガス吸入による抗炎症作用および酸化ストレス抑制効果により、ARDSの重症化を抑制し、臨床転帰の改善に寄与することを目的としている。現時点では中間データを収集中であり、安全性プロファイルの初期解析および呼吸機能・臓器状態の変化に関する観察を継続している。最終的には、有効性と安全性が確認された段階で、本治療法を広く医療現場に導入する体制の構築を目指す。
公表論文