研究助成
2022年度 医学系研究助成（がん領域（臨床））
血中マイクロバイオームを標的とした消化器癌の新規バイオマーカーと革新的治療法の開発
| 研究題目 | 血中マイクロバイオームを標的とした消化器癌の新規バイオマーカーと革新的治療法の開発 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成（がん領域（臨床）） |
| 所属 | 熊本大学病院 消化器癌先端治療開発学寄附講座 |
| 氏名 | 美馬 浩介 |
| キーワード | マイクロバイオーム / 真菌叢 / 細菌叢 |
| 研究結果概要 | 最新の研究で、癌患者の血液中に微生物由来のDNAが検出され、血中微生物由来DNAを用いて 健常者と癌患者を区別することができると報告された。しかし、消化器癌と血中微生物由来DNAの関係や、血中マイクロバイオームが消化器消化器癌の発育進展に与える機序は解明されていない。 消化器癌における腫瘍内微生物叢と血中微生物叢の関係を明らかにするため、大腸癌原発巣および肝転移巣切除検体から採取された癌部および非癌部の凍結組織を用いて、真菌叢をInternal Transcribed Spacer (ITS) rRNAシーケンス、細菌叢を16S rRNAシーケンスにより解析した。癌部からMalassezia属など複数の真菌が検出された。今後、消化器癌（特に大腸癌、大腸癌肝転移、肝細胞癌、膵癌）患者から術前に採取した血液中の微生物叢をショットガンシークエンスにより解析し、血中微生物叢と消化器癌組織内微生物叢の関連や消化器癌の発育進展に関わる血中微生物の同定を試みる予定である。 |
| 公表論文 |
1. Perioperative disabilities in activities of daily living are associated with worse prognosis after hepatectomy for colorectal liver metastasis. HPB. 2024;26:203-211. 2. The microbiome and rise of early-onset cancers: knowledge gaps and research opportunities, Gut Microbes, 15:2, 2269623, DOI: 10.1080/19490976.2023.2269623 3. Patient vulnerability is associated with poor prognosis following upfront hepatectomy for colorectal liver metastasis. Int J Clin Oncol. 2024 Jan;29(1):47-54. 4. Impairment of perioperative activities of daily living is associated with poor prognosis following pancreatectomy for pancreatic cancer. Langenbecks Arch Surg. 2024 Sep 24;409(1):289. |