研究助成
2022年度 医学系研究助成(基礎)
先天性疾患におけるイオンチャネル機能異常の機序解明および新規治療薬の開発
研究題目 | 先天性疾患におけるイオンチャネル機能異常の機序解明および新規治療薬の開発 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 和歌山県立医科大学 医学部薬理学講座 |
氏名 | 陳 以珊 |
キーワード | イオンチャネル病 / イオン選択性 |
研究結果概要 | GIRK2チャネルの遺伝子変異による異常なイオン選択性は、過剰なNa+流入による細胞機能障害を引き起こす。最近我々はマウスGIRK2 G156S変異体では、選択性フィルターが構成した従来のK+透過経路のほかに、第二のイオン透過経路が形成され、そこをNa+とLi+が透過するという電気生理学的エビデンスを得た。本研究では、変異したチャネルの構造変化に基づく異常なイオン選択性の形成機序の解明、及びお変異体の機能を是正する薬物の探索である。研究結果:(1)イオン透過の再現:野生型のイオンポア形成ドメイン全体を用いたシミュレーションでは、イオンポアの細胞内出口が閉じたままであり、イオン透過を再現できなかった。ポアドメインのL89-M191領域のみを用いてK+イオンの透過を再現した。(2)第二のイオン透過経路のみ阻害する薬物の探索:化合物ライブラリーを取得して、カエル卵母細胞の高効率解析系を利用して、変異体の異常Li+電流に対する化合物の抑制効果を測定した。その結果、複数の植物性アルカロイドがLi+電流を阻害することを見出した。(3)GIRKチャネルの新規作用薬に関する論文を発表した。 |
公表論文 |
Licorice metabolite 18β-glycyrrhetinic acid activates G protein-gated inwardly rectifying K+ channels、British Journal of Pharmacology、 181(3):447-463、 2024. |
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