研究助成
2022年度 医学系研究継続助成(基礎)
低分子化合物誘導性ベージュ細胞を用いた新規な褐色化メカニズムの解明
研究題目 | 低分子化合物誘導性ベージュ細胞を用いた新規な褐色化メカニズムの解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究継続助成(基礎) |
所属 | 京都府立医科大学 大学院医学研究科 細胞再生医学 |
氏名 | 武田 行正 |
キーワード | 褐色脂肪細胞 / 低分子化合物 / 食品機能性成分 / 生活習慣病 / 再生医療 |
研究結果概要 | 褐色脂肪細胞は、脂肪や糖を活発に消費し熱を産生する脂肪細胞である。本研究では当初設定した研究計画に則り、まずヒト皮膚線維芽細胞における褐色脂肪前駆細胞の単離を実施した。すでに実施した一細胞遺伝子発現解析(scRNA-Seq)から、前駆細胞に特異的に発現する細胞表面タンパク質の候補としてAPODを選択した。そして、APODに対する抗体を用いて免疫染色とフローサイトメトリー(FACS)を行った結果、APODが細胞膜に存在し、この抗体により細胞が生きた状態で固定化なしに認識されることが確認できた。さらに、磁気活性化細胞分離(MACS)から細胞の回収を試みたところ、収量は少ないながらAPOD陽性細胞が回収することに成功した。一方、線維芽細胞における前駆細胞の細胞分布に影響を与える生理活性物質を探索するため、無血清培地による小規模なスクリーニングを実施した。その結果、化合物Aの投与によって平滑筋細胞の分布が減少するとともに、APODを含む前駆細胞の分布が増加することが確認された。本研究と関連する生理活性物質を用いて、褐色脂肪細胞に対する発生と機能に関する複数の原著論文を国際誌へ投稿した。 |
公表論文 |
Chronic Fatty Acid Depletion Induces Uncoupling Protein 1 (UCP1) Expression to Coordinate Mitochondrial Inducible Proton Leak in a Human-Brown-Adipocyte Model. Cells, 11, 2038 (2022) Mitochondrial energy metabolism in the regulation of thermogenic brown fats and human metabolic diseases. Int. J. Mol. Sci., 24, 1352 (2023) Angiotensin II participates in mitochondrial thermogenic functions via the activation of glycolysis in chemically induced human brown adipocytes. Sci. Rep., 14, 10789 (2024) Functional roles of pantothenic acid, riboflavin, thiamine, and choline in adipocyte browning in chemically induced human brown adipocytes. Sci. Rep., 14, 18252 (2024) |
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