研究助成
2022年度 薬学系研究継続助成
心筋症治療用ミトコンドリアＤＤＳの開発
| 研究題目 | 心筋症治療用ミトコンドリアＤＤＳの開発 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2022年度 薬学系研究継続助成 |
| 所属 | 北海道大学 大学院薬学研究院 薬剤分子設計学研究室 |
| 氏名 | 山田 勇磨 |
| キーワード | Drug Delivery System / ミトコンドリア / 細胞移植療法 / 心筋症 / 再生医療 |
| 研究結果概要 | 2019年度の武田科学振興財団・薬学系研究助成では、MITO-Porterを用いたミトコンドリア標的型Drug Delivery System (DDS)の創製と心筋症モデルマウスにおける治療法の確立を目指し、動物実験の成果として一定の成果を得た。これを礎に、2022年度には継続助成に採択され、次のステージとして、ヒトMITO cellを用いた細胞移植療法の開発に取り組んだ。具体的には、①コエンザイムQ10 (CoQ)を搭載したMITO-Porterのマイクロ流体デバイスによるLスケール製造および物性最適化、②ヒト心臓由来細胞へのMITO-Porter導入によるMITO cellの作製と最適化プロトコルの確立、③心筋虚血再灌流モデルマウスにおけるMITO cell移植の治療効果検証および静脈内投与の有効性評価を行い、臨床応用への可能性を示した。これらの成果により、細胞移植療法の簡便化や反復投与による治療効果の向上も期待されている。本研究の成果は、多くの研究者や臨床医、企業との連携を生み、MITO-Porterを用いた革新的な細胞治療の実現に向けた基盤が確立されつつある。 |
| 公表論文 |
Human cardiosphere-derived cells with activated mitochondria for better myocardial regenerative therapy. J. Control. Release. 367: 486-499 (2024). Activation of Mitochondria in Mesenchymal Stem Cells by Mitochondrial Delivery of Coenzyme Q10. Biol. Pharm. Bull. 47: 1415-1421 (2024). |