研究助成
2022年度 ビジョナリーリサーチ助成（スタート）
卵の老化を理解するための卵母性因子のハイスループット解析
| 研究題目 | 卵の老化を理解するための卵母性因子のハイスループット解析 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2022年度 ビジョナリーリサーチ助成（スタート） |
| 所属 | 群馬大学 生体調節研究所 |
| 氏名 | 佐藤 裕公 |
| キーワード | ELYSA / 電気穿孔法 / 卵の質 / 非侵襲的導入法 / エンドリソソーム |
| 研究結果概要 | 研究は順調に進行し、卵核胞卵に対する非侵襲mRNA導入法の開発 [Satouh et al., Biol. Reprod. (2024)] に成功し、ごく簡便な作業で95%以上の生存率と100%の遺伝子発現率を実現し、発生率への影響がない電気穿孔法を実現した。米国Society for study of Reproduction年会での発表の際は、自身不在のシンポジウムで議論されるほど反響が大きかった。 また、卵内構造の解析から、巨大膜構造集合体ELYSAを発見・報告できた [Satouh et al., eLife (2025)]。ELYSA (Endosomal-lysosomal organellar assembly)は、エンドリソソーム系の膜構造を含む直径4-9µmほどの巨大集合体で、卵の自己消化を抑制して卵質を維持すると予想された。同様の構造がCell誌に報告され [Zaffagnini et al., Cell. (2024)]、eLife誌上に特集記事が組まれ、Gordon Research Conference 2025に招待される等、高い注目と評価が得られた。 |
| 公表論文 |
Endosomal-lysosomal organellar assembly (ELYSA) structures coordinate lysosomal degradation systems through mammalian oocyte-to-embryo transition, eLife, 2024;13:RP99358. Satouh Y#, Tatebe T, Tanida I, Yamaguchi J, Uchiyama Y, Sato K#. (#: correspondence) Improved low-invasive mRNA electroporation method into immature mouse oocytes visualizes protein dynamics during development, Biol Reprod, 2024 Vol. 111 Issue 4 Pages 931-941 Satouh Y#*, Suzuki E*, Sasaki K, Sato K.# (#: correspondence, *: equal contribution) |