研究助成
2023年度 生命科学研究助成
筋線維芽細胞の新しい亜集団を特徴づける分泌蛋白質の機能解析とその治療応用
| 研究題目 | 筋線維芽細胞の新しい亜集団を特徴づける分泌蛋白質の機能解析とその治療応用 |
|---|---|
| 年度/助成プログラム | 2023年度 生命科学研究助成 |
| 所属 | 九州大学 大学院薬学研究院 疾患制御学分野 |
| 氏名 | 仲矢 道雄 |
| キーワード | 線維化 / 筋線維芽細胞 |
| 研究結果概要 | 線維化は、コラーゲンなどの細胞外マトリックスが過剰に蓄積し、組織の機能を低下させる病態である。本研究では、線維化時に特定の筋線維芽細胞集団で選択的に発現する分泌蛋白質に着目し、特に肝線維化における役割を解析した。その結果、この分泌蛋白質はMASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)モデル肝臓の軟骨様筋線維芽細胞に特異的に発現した。この分泌蛋白質の欠損マウスを作製し、MASHモデルを誘導したところ、肝臓においてコラーゲンを含む線維化関連因子の発現が有意に低下するとともに、血中AST、ALTの上昇も抑制された。また、この分泌蛋白質の発現は軟骨系転写因子によって誘導され、両者が相互に発現を高める正のフィードバック機構を形成することが示唆された。さらに、リン酸化プロテオミクス解析から、下流で特定の転写制御因子のリン酸化を介して線維化関連遺伝子の発現を促進することを見出した。 本研究により軟骨様筋線維芽細胞が線維化を増悪させる新たな分子機構が明らかになった。この研究成果をこの細胞集団および分泌蛋白質を標的とする新規抗線維化治療法の開発に繋げたい。また現在、研究成果は英文論文として投稿準備中である。 |
| 公表論文 |
1. Branched-chain amino acid transaminase 1-mediated pathway promotes proline-dependent collagen production in cardiac myofibroblasts. J Clin Invest. 2026, 136(17):e182216. 2. In Vivo Retroviral Transduction of Cardiac Myofibroblasts Using Intramyocardial Injection Immediately Post-myocardial Infarction. Bio Protoc. 2025, 15(22):e5500. 3. Elevated PRELP expression in heart and liver fibrosis promotes collagen production. Biochem Biophys Res Commun. 2024, 734:150785. |
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