研究助成

2023年度 薬学系研究助成

ペプチドを基盤としたタンパク質分解誘導剤創出技術の開発

研究題目 ペプチドを基盤としたタンパク質分解誘導剤創出技術の開発
年度/助成プログラム 2023年度 薬学系研究助成
所属 大阪大学 産業科学研究所、複合分子化学研究分野・鈴木研究室
氏名 高田 悠里
キーワード ペプチド / タンパク質分解誘導薬 / PROTAC / タンパク質間相互作用 / ステープル化
研究結果概要 分子量500~2000程度の中分子は有用な創薬モダリティとして注目されている。中でも、中分子ペプチドやタンパク質分解誘導薬(PROTAC)は盛んに研究されているが、既知のPROTACの多くは低分子を標的タンパク質のリガンドとしており、中分子ペプチドを用いた例は限定的である。その理由の一つとして、ペプチドの細胞膜透過性が一般に乏しいことが挙げられる。そこで本研究では、E3リガンドの導入と細胞膜透過性向上を指向したステープル化を同時に行う合成戦略により、ペプチド性PROTACの創製を簡略化することを目指した。本合成戦略をステロイド受容体コアクチベーター1(SRC-1)を標的とした分解誘導薬の創製に適用した結果、既知のペプチド性SRC-1 PROTACと同等以上にSRC-1量を低下させる化合物を得た。さらに、抗がん剤の分子標的として興味深いリシン特異的脱メチル化酵素1(LSD1)を標的とした分解誘導薬の創製に本戦略を適用し、創製した化合物がLSD1分解誘導活性を示すことがわかった。以上より、本戦略が様々な標的タンパク質を対象としたペプチド性PROTACの創製に応用可能であることが示唆された。
公表論文