研究助成

2023年度 高等学校理科教育振興助成

高等学校における生体電位測定技術の教材化と授業内実践

研究題目 高等学校における生体電位測定技術の教材化と授業内実践
年度/助成プログラム 2023年度 高等学校理科教育振興助成
所属 早稲田大学高等学院
氏名 秋山 和広
キーワード 生体電位測定 / 探究学習 / スポーツ科学 / 理数探究 / 筋電計
研究結果概要 高等学校では課題設定から情報収集、整理・分析を必要とする「探究学習」の導入が求められている。その中で、授業方法や教材開発が大きな課題の一つである。本研究では、簡易的に自作可能な生体電位測定教材を開発し、授業に導入することで、教科教育から探究学習への接続可能な教育体系の構築に取り組んだ。具体的には、筋電計及びその測定方法を改良することで、生徒自身がデバイスを作成し、筋電位の測定・分析までを実践できる理科教育教材の開発を行った。その結果、生徒の科学技術への興味関心が部分的に向上するだけでなく、一部の生徒は本教材による取り組みをさらに深化させらせる可能性が示唆された。さらに、筋肉の使い方と運動競技を組み合わせるなどの工夫を加えたことで、スポーツ科学研究に活用する事例も確認できた。今後は、授業内での教材提示、デバイス作成の円滑化、測定方法の改良を進め他校での活用例を増やしたい。また、引き続き運動部に所属する生徒等が主体的に研究に取り組むことができる魅力的な教材として活用できるように工夫して、スポーツやリハビリテーション、医療分野などで貢献できる人材育成にもつなげたいと考えている。
公表論文 高等学校における生体電位測定法の教材としての活用ー科目横断的な理数探求教材を考える、誌名「生物の科学 遺伝」、出版社 株式会社エヌ・ティー・エス、 2024年7月発刊